石英ガラスについて

石英ガラスの特長

光をよく通す 石英ガラスは目に見える可視光だけではなく、紫外線から赤外線まで広い波長範囲で良好な透過特性をもっています。
光学用素材としてESシリーズとEDシリーズをラインナップしています。いずれも四塩化ケイ素(SiCl4)を原料とした合成石英ガラスで不純物、泡・異物をほとんど含まず、真空紫外~赤外領域の幅広い波長領域で優れた光透過性を有しています。
純度が高い SiO2のみからできており、金属不純物をほんのわずかしか含んでいません。
溶融石英ガラスは主に天然水晶を、また、合成石英ガラスは主に四塩化ケイ素(SiCl4)を原料として製造されています。含有する不純物は、溶融石英ガラスでppm、合成石英ガラスでppbレベルでしかありません。
薬品に強い 化学的に極めて安定であり、優れた耐薬品性をもっています。
優れた耐薬品性を持つ石英ガラスは、種々の溶剤や酸溶液の蒸留および各種物質の溶解・洗浄容器として最適です。ただし、フッ酸、リン酸、アルカリ・アルカリ金属化合物の溶液およびそれらの雰囲気では、石英ガラスのエッチングや表面失透が起こるため、長時間の使用には注意が必要となります。
熱に強い 軟化点が約1700℃と非常に高く、1000℃程度の高温まで使用できます。また、熱膨張係数も小さいため急激な温度変化にも耐えられます。
石英ガラスは他物質に見られない特異な性質を持っています。例えば、剛性率、引張り強度、曲げ強度などは温度上昇とともに高くなりますが、800~1000℃で最高に達し、それ以上の温度では粘性低下などの影響で急激に低下します。
用途

半導体製造用炉芯管、ボート等、半導体製造装置部品、光ファイバー製造関連部品、半導体製造用マスク、液晶パネル製造用マスク、紫外・赤外線用レンズ・ウィンドー、高輝度ランプ管などの素材として用いられています。